甘酒は腐るとどうなる?腐敗と発酵の違いは?
甘酒を冷蔵庫で保存していたにも関わらず、なんだかすっぱい匂いがしてきて「あ、これ腐ってるかも…?」なんて思ったことのある方もいるのではないでしょうか。
甘酒は発酵食品ですが、納豆などと同じように美味しさをキープするために、実はほどよいところで発酵を止めている状態で販売されています。
したがって、雑菌が混入して繁殖してしまうと、腐ってしまうことも。
しかし、甘酒はやはり発酵食品特有の臭いがあり、腐敗しているかどうかの判断がし辛いケースもあるでしょう。
そこで今回は甘酒が腐るとどうなるのか、腐敗と発酵の違いについてご紹介します。
甘酒は腐るとどうなるのか?
甘酒が腐ると酸っぱい臭いがします。
保存期間中も甘酒の発酵は進むため、それに伴ってガスが発生しているのですが、このガスによりすっぱいような臭いが強くなるのです。
ただし、わかりやすい腐敗臭がない場合もあるため、その場合は少量を口に含んでみてください。
明らかな酸味があれば腐敗している可能性が高いので、ただちに飲むのを中止して捨てましょう。
甘酒が腐っているかどうか見分けるポイントとは?
におい
既にお伝えしたとおり、甘酒が腐るとすっぱいような刺激臭がし始めます。
しかし、甘酒は発酵食品なので、もとからややすっぱいようなにおいがして、変化がわかりにくい場合もあるかもしれません。
また、混入した雑菌によってはわかりやすいにおいがないこともあるため、においはあくまでもひとつの目安として考えてください。
見た目
見た目の変化は少しわかりにくいかもしれません。
甘酒は白味がかった優しい色合いですが、腐敗すると茶褐色に変化し始めます。
また、カビが発生している場合は青や赤などの色味に変化する場合もあるようです。
健康に悪影響がありますので、飲まずにすぐに捨てましょう。
味
においや見た目で腐っているかどうかわかれば一番いいのですが、最終的には少量を口に含んで味で判断することになります。
においと同様、甘酒が腐るとすっぱい味に変化するため、こちらはわかりやすいでしょう。
腐っていることがわかったら口に含んだ甘酒は飲み込まずに吐き出し、水などでしっかりゆすいでください。
腐敗と発酵の違いとは?
腐敗
腐敗とは微生物がタンパク質やでんぷんを分解して「アンモニア」「硫化水素」などが生み出されることです。
これが独特のすっぱいような刺激臭の原因となっています。
更に、分解の過程においてもともとの食品に含まれていた、私達にとって有益な栄養素がこわれてしまうのです。
発酵
発酵とは、微生物の働きによって新たな栄養が作り出されたり、別の食品になったりすることをいいます。
微生物がタンパク質やでんぷんを分解するというところまでは腐敗と全く同じですが、結果として得るものは全く異なるというわけですね。
甘酒を例にすると、でんぷんが分解されて糖が生み出されることにより甘味が増します。
まとめ
以上、甘酒は腐るとどうなるのか、腐敗と発酵の違いについてご紹介させていただきました。
甘酒が腐っているかどうかの見分け方のポイントは次のとおり。
・アンモニアや硫化水素などによって、すっぱいような刺激臭がする
・見た目が茶褐色に変化する
・味がすっぱくなる
甘酒は発酵食品ですが、保存方法や保管温度などによっては腐ることもあるということを覚えておきましょう。
「なんだか酸っぱい臭いがするかも?」「いつもと違う味がするかも?」といった違和感があれば、勿体無いと思ってもすぐに捨てるようにしてください。
夏場は特に食中毒の危険も高まるため、注意が必要です。
上記の見分け方のポイントを参考にして、保存方法などに気を配り、美味しい甘酒を安全に楽しみましょう。